デジタルホワイトボード

2025.11.21

リコー インタラクティブホワイトボード徹底解説|ミライタッチビズと比較でわかる最適解

リコー製品は、そのブランド力と既存のオフィス環境との親和性の高さから、多くの企業で導入が検討されています。

しかし、いざ導入を具体化しようとすると、「WシリーズとAシリーズ、自社にはどちらが合うのか?」「必要な機能を追加していくと、最終的な総額はいくらになるのか?」「導入後の設定や運用を、自社のIT部門だけでまかなえるだろうか?」といった、多くの疑問や懸念点に直面するのではないでしょうか。

インタラクティブホワイトボードの選定は、単なる備品購入ではなく組織のコラボレーション文化を左右する重要な「戦略的投資」です。

この記事では、読者の皆様の疑問にお応えするため、リコー製インタラクティブホワイトボードの特徴を客観的に詳しく分析します。その上で、選定プロセスで見落としがちなポイントをカバーする有力な選択肢としてさつき株式会社の「ミライタッチビズ」をご紹介します。

両製品を「思想」「機能」「価格」「サポート」の4つの観点から徹底的に比較し、あなたの会社にとって本当に最適な一台を見極めるための判断材料を提供します。

 

目次
  1. リコー インタラクティブホワイトボードとは?
    1. リコー製品の最大の強み:既存ITインフラへの「最適化」
    2. 【Wシリーズ】Collaboration Boardの特徴(Windows搭載)
    3. 【Aシリーズ】Interactive Whiteboardの特徴(Android搭載)
  2. 【コラム】リコーIWB導入検討時に直面する3つの「壁」
    1. 壁① 価格の不透明性:なぜ総額が見えづらいのか?
    2. 壁② 導入・運用の複雑性:IT部門のスキルが求められる理由
    3. 壁③ Web会議への対応:『あと一点』が足りない標準構成
  3. その課題を解決する「ミライタッチビズ」という選択肢
    1. さつき株式会社「ミライタッチビズ」とは?
    2. 開発思想:「誰一人取り残さない」インクルーシブ設計
    3. 最大の特徴:導入後すぐに使える「オールインワンパッケージ」
  4. 徹底比較①【機能・仕様】ミライタッチビズ vs リコーIWB
    1. 比較マトリクス(一覧表)
    2. Web会議機能:標準でデュアル4Kカメラ・8マイクを搭載するミライタッチビズ
    3.  OSと接続性:デュアルOSと豊富な入力端子の柔軟性
    4. 書き心地と独自機能:OCR機能(ミライタッチビズ)とInGlass技術(リコーW)
  5. 徹底比較②【価格・サポート】ミライタッチビズ vs リコーIWB
    1. 価格モデルと透明性:「パッケージ価格」vs「モジュール価格」
    2. 総所有コスト(TCO):ミライタッチビズが実現する予算の予測可能性
    3. サポート体制:「すぐに繋がる国内サポート」vs「体系化された企業サポート」
  6. あなたの会社はどちらを選ぶべき?導入プロファイル診断
    1. 「ミライタッチビズ」がおすすめの企業プロファイル
    2. 「リコーIWB」がおすすめの企業プロファイル
  7. まとめ
    1. >ミライタッチBiz公式サイト

リコー インタラクティブホワイトボードとは?

リコーのインタラクティブホワイトボード(IWB)は、オフィス機器のリーディングカンパニーであるリコーが提供する、企業向けのコラボレーションツールです。その最大の特徴は、多くの企業がすでに導入しているITインフラとの連携を強く意識している点にあります。

リコー製品の最大の強み:既存ITインフラへの「最適化」

リコーIWBが、特に大企業やIT統制を重視する組織で選ばれる理由は、その「最適化」能力にあります。多くの企業が業務の中心に据えているMicrosoft 365やGoogle Workspaceといったクラウドサービスと、別契約のアドオンサービスを通じて深く連携できます。

これにより、単なる電子黒板としてだけでなく、既存の業務フローやセキュリティポリシーに組み込まれた「情報共有端末」として機能させることが可能です。この既存システムとの親和性の高さが、リコー製品の核心的な強みと言えるでしょう。

【Wシリーズ】Collaboration Boardの特徴(Windows搭載)

Wシリーズは、OSにWindows 10 IoT Enterpriseをネイティブ搭載したモデルです。これにより、普段オフィスで使用しているWindows PCとほぼ同じ操作感で利用できます。

最大の特徴は、高度なタッチ技術である「InGlass技術」と、ディスプレイのガラスと液晶パネルの隙間をなくす「オプティカルボンディング」を採用している点です。これにより視差(ペン先と描画位置のズレ)が極めて少なく、まさに「紙に書くような」滑らかな書き心地を実現しています。

Microsoft 365との高度な連携を前提とし、書き心地に一切の妥協をしたくない、専門性の高い設計部門やデザイン部門などを持つ企業に適しています。

【Aシリーズ】Interactive Whiteboardの特徴(Android搭載)

Aシリーズは、OSにAndroidを搭載し、Googleの「EDLA認証」を取得しているモデルです。EDLA認証(Enterprise Devices Licensing Agreement)により、Google Playストアへのアクセスが可能となり、ビジネスで利用するGoogle Workspace関連アプリ(Gmail, Google Drive, Google Meetなど)を安全に利用できます。

Wシリーズに比べて導入コストを抑えやすく、Googleエコシステム(Google WorkspaceやChromebookなど)をメインで利用している組織や、PCを接続して使うことを基本とし、IWB本体にはシンプルな操作性と接続性を求める場合に適した選択肢となります。

【コラム】リコーIWB導入検討時に直面する3つの「壁」

リコー製品は既存インフラとの連携という強力なメリットを持つ一方、その特性からくる導入検討時の「壁」も存在します。これらは見落とされがちなポイントであり、導入後の運用を見据えた上で検討する必要があります。

壁① 価格の不透明性:なぜ総額が見えづらいのか?

リコーIWBの価格体系は、必要なものを一つずつ選んで組み合わせる「モジュール型(アラカルト方式)」を採用しています。

  • ディスプレイ本体
  • スタンド(壁掛け金具、自立スタンドなど)
  • コントローラー(Windows PCなど)※Wシリーズは内蔵
  • 連携ソフトウェアライセンス(例: Microsoft 365連携アドオンなど)
  • 周辺機器(Web会議用カメラ、マイクなど)

これらが基本的に別売りとなっているため、「自社の会議室に必要な構成」の総額が、見積もりを取るまで把握しづらいという側面があります。Webサイトに記載されているのは本体価格のみであることが多く、最終的な導入コストが想定を上回るケースも少なくありません。


壁② 導入・運用の複雑性:IT部門のスキルが求められる理由

リコー製品の強みである「既存システムとの高度な連携」や「厳格なセキュリティ設定」は、裏を返せば、導入時の初期設定や運用管理に専門的なITスキルが求められることを意味します。

ネットワーク設定、アカウント連携、セキュリティポリシーの適用などを自社のIT部門が行う必要があり、その負担は決して小さくありません。導入時だけでなく、OSのアップデート管理やトラブルシューティングなど、継続的な運用保守の工数も考慮に入れる必要があります。

壁③ Web会議への対応:『あと一点』が足りない標準構成

インタラクティブホワイトボード導入の主目的の一つは、ハイブリッドワークにおけるWeb会議の質の向上です。しかし、リコー製品は「単体でWeb会議が完結する」標準構成にはなっていません。

例えば、高性能なWindows搭載のWシリーズには、集音性の高いアレイマイクが内蔵されていますが、Web会議に必須のカメラは別売りです。

一方、Android搭載のAシリーズに至っては、カメラもマイクも別途用意する必要があります。

この『あと一点』が足りない標準構成は、導入担当者にとって盲点となりがちです。「Web会議もすぐにできる」と思って導入したら、追加でカメラやマイクの選定と購入が必要になった、という事態は避けたいところです。

その課題を解決する「ミライタッチビズ」という選択肢

前述した3つの「壁」(価格の不透明性、導入・運用の複雑性、Web会議への追加投資)を解消する有力な選択肢として、さつき株式会社が提供する「ミライタッチビズ」が存在します。


さつき株式会社「ミライタッチビズ」とは?

ミライタッチビズは、もともと全国の小中学校や教育機関で高いシェアを持つ「ミライタッチ」ブランドで培われたノウハウを、ビジネスシーン向けに最適化したデジタルホワイトボードです。教育現場という、ITリテラシーが様々で、かつ「授業を止めない」信頼性が求められる環境で鍛え上げられた製品です。


開発思想:「誰一人取り残さない」インクルーシブ設計

リコー製品が「既存ITインフラとの連携・最適化」を思想の中心に置いているのに対し、ミライタッチビズは「ITリテラシーを問わず、誰でも直感的に使えるシンプルさ」を最優先に設計されています。

これは、教育現場で培われた「誰一人取り残さない」というインクルーシブ(包摂的)な設計思想に基づいています。電源を入れれば、説明書を読まなくてもすぐに使えるシンプルさが、多忙なビジネスの現場でIT部門の負担を軽減し、利用部門の活用を促進します。


最大の特徴:導入後すぐに使える「オールインワンパッケージ」

ミライタッチビズの最大の特徴は、リコーのモジュール型とは対照的な「オールインワンパッケージ」である点です。

  • 高機能なデュアル4Kカメラ(上部:会議室全体を映す広角下部:紙媒体を光学3倍ズームで投影)
  • 集音範囲の広い8アレイマイク 
  • 高性能スピーカー  
  • 専用の高性能PC(Intel Core i5搭載、OSはWindowsまたはChromeOSを選択可能) 
  • 移動式スタンド(※パッケージ構成による)これらWeb会議やPC機能に必要な主要機材が、パッケージとして提供されます。


特にスタンドは、標準構成ではなくオプションとして扱われる場合もあるため 、見積もり時にパッケージ内容の確認が必要です。


 

徹底比較①【機能・仕様】ミライタッチビズ vs リコーIWB

ここでは、両製品の具体的な機能と仕様を比較します。

比較マトリクス(一覧表)

比較項目ミライタッチビズ (75インチモデル)リコー IWB Wシリーズ (75インチ)リコー IWB Aシリーズ (75インチ)
OSデュアルOS   (Android + 内蔵PC: Windows or ChromeOS)WindowsAndroid (Google EDLA認証)
OS詳細Windows11 ProWindows 10 IoT Enterprise
カメラデュアル4Kカメラ 上部:会議室全体を映す広角 下部:紙媒体を光学3倍ズームで投影別売り別売り
マイク8アレイマイク(集音距離8m)アレイマイク内蔵別売り
内蔵PC標準搭載 (Intel Core i5)標準搭載 (CPUはモデルによる)なし (Androidのみ)
書き心地高精度IR(視差低減) ダイレクトボンディングInGlass + オプティカルボンディング高精度IR
独自機能OCR(手書きテキスト変換)、QRコード議事録共有、パームリジェクションMicrosoft 365との高度な連携(別契約)Google Workspace連携
接続端子非常に豊富   (HDMI x4, USB-C(100W給電) x2, 他多数)標準的 (HDMI, USB-Cなど)標準的 (HDMI, USB-Cなど)


Web会議機能:標準でデュアル4Kカメラ・8マイクを搭載するミライタッチビズ

比較表から分かるように、Web会議機能においてミライタッチビズの優位性は圧倒的です。

リコー製品がWeb会議の実現にカメラやマイク(Aシリーズの場合)の追加購入と設置を必要とするのに対し、ミライタッチビズは最初から本体に内蔵されています。
特に、状況に応じて使い分けられる「会議室全体を映す広角カメラ」と「紙媒体を光学3倍ズームで投影するカメラ」のデュアル構成は、ミライタッチビズ独自の強みです。
追加費用なしで、高品質なハイブリッド会議環境が即座に整います。

 OSと接続性:デュアルOSと豊富な入力端子の柔軟性

ミライタッチビズは、本体のAndroid OSに加え、標準搭載のPC(WindowsまたはChromeOSを選択)による「デュアルOS」構成を採用しています。これによりPCを接続しなくても高度なWeb会議ができ、かつ使い慣れたWindows環境での操作も可能です。

さらに、HDMI入力が4系統、100W給電可能なUSB-Cが2系統など、接続端子が圧倒的に豊富です。多様なデバイスを持ち寄る現代の会議スタイルに柔軟に対応できる設計は、現場のストレスを大きく軽減します。

書き心地と独自機能:OCR機能(ミライタッチビズ)とInGlass技術(リコーW)

書き心地において、リコーWシリーズの「InGlass技術」と「オプティカルボンディング」が生み出す「紙のような書き心地」は業界最高水準です。これは、書き心地を極限まで追求するユーザーにとって大きな魅力です。

一方、ミライタッチビズは、高精細な書き心地に加えて「会議の効率化」に直結する実用的な機能を備えています。会議の板書内容をQRコードで即座にスマートフォンに共有できる機能は、議事録作成の手間を劇的に削減します。また、一部の新モデルでは、書いた手書きの文字をテキストに変換する「OCR機能」も搭載されています。

>ミライタッチBiz公式サイト

徹底比較②【価格・サポート】ミライタッチビズ vs リコーIWB

機能面だけでなく、コストと導入後のサポート体制も重要な選定基準です。

価格モデルと透明性:「パッケージ価格」vs「モジュール価格」

最大の比較ポイントは価格モデルです。

  • リコーIWB(モジュール価格):
    本体、スタンド、カメラ、連携ライセンスなどを個別に積み上げる方式。必要な機能が増えるほど高額になり、TCO(総所有コスト)の全体像が見えにくい。

  • ミライタッチビズ(パッケージ価格):
    Web会議に必要なカメラ、マイク、PCが全て含まれた「オールインワン」での価格提示 。スタンドはパッケージに含まれる場合とオプションの場合があります。表示価格で主要機能が揃うため、価格の透明性が高い。


総所有コスト(TCO):ミライタッチビズが実現する予算の予測可能性

ミライタッチビズは、Web会議に必要な機材が最初から含まれているため、リコー製品で発生しがちなカメラやマイクなどの「隠れコスト」が発生しません。

これにより、導入時の予算計画が非常に立てやすくなります。「あれもこれも追加で必要だった」という事態に陥らず、財務的な予測可能性が格段に高まる点は、決裁者にとって大きなメリットです。

サポート体制:「すぐに繋がる国内サポート」vs「体系化された企業サポート」

導入後のサポート体制も思想が異なります。

リコーIWB:
全国のサービス網を生かした、体系化されたエンタープライズサポートが強みです。オンサイト保守や運用支援など、メニュー化された有償サポートが充実しており、IT部門が外部とSLA(サービス品質保証)を結んで管理したい大企業に適しています。

ミライタッチビズ:
「すぐに繋がるサポートダイヤル」を掲げ、国内のコールセンターが迅速に対応します。教育現場で培われた「現場を止めない」手厚いサポートが特徴で、万が一の際も電話一本で訪問サポート(全国対応)の手配までスムーズに行われます。IT部門に過度な負担をかけたくない企業にとって安心材料となります。

>ミライタッチBiz公式サイト

あなたの会社はどちらを選ぶべき?導入プロファイル診断

最後に、両製品の特性を踏まえ、どのような企業にどちらが適しているかを診断します。

「ミライタッチビズ」がおすすめの企業プロファイル

以下のようなニーズを持つ企業には、ミライタッチビズが適しているでしょう。

  • 価格の透明性を最重視したい(「隠れコスト」を避け、明確な予算で導入したい)
  • IT部門の負担を増やしたくない(導入・設定・運用をできるだけシンプルにしたい)
  • 「Web会議」が導入の主目的である(高品質なカメラ・マイク・PCを標準で求めている)
  • ITリテラシーに関わらず「誰でも使える」操作性が欲しい
  • 「すぐに繋がる」手厚い国内サポート体制が欲しい
  • 議事録作成の効率化など、実用的な独自機能に魅力を感じる


「リコーIWB」がおすすめの企業プロファイル

一方、リコーIWBは、特定の要件を持つ企業にとって強力な選択肢となります。

  • 既存のMicrosoft 365 / Googleインフラとの完全な連携が最優先事項である
  • IT部門による厳格なセキュリティ管理・一元管理が必須条件である
  • 「紙とペン」と寸分違わぬ、最高水準の書き心地を専門部署(デザイン等)で求めている (Wシリーズ)
  • カメラやスタンド等を自社で自由に選定・組み合わせたい
  • 体系化されたエンタープライズ向けの有償サポートメニューを必要としている

まとめ

リコーのインタラクティブホワイトボード(IWB)は、既存のITインフラと深く連携させたい大企業にとって強力な選択肢です。しかし、その導入にはモジュール型の複雑な価格体系や、専門的なIT部門による運用管理といった「壁」が存在することも事実です。

もし、あなたが「高機能な製品を、できるだけシンプルに、明確な価格で、手厚いサポート付きで導入したい」とお考えなら、さつき株式会社の「ミライタッチビズ」は、その課題を解決する最も有力な選択肢となるでしょう。

Web会議に必要なカメラやマイク、PCが標準で含まれ、スタンド等も組み合わせた「オールインワンパッケージ」として提供され、価格は透明で、教育現場で培われた「誰でも直感的に使える」操作性と、「すぐに繋がる」国内サポート体制が、あなたの会社のコラボレーション文化を強力に後押しします。

リコー製品の検討で悩まれている今だからこそ、ぜひ一度「ミライタッチビズ」のシンプルさとコストパフォーマンスを比較してみてください。

>ミライタッチBiz公式サイト

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    柳 颯人(Yanagi Hayato)
    さつき株式会社 ITソリューション事業部
    マーケティング部 マネージャー

    大学卒事業後、2017年にベンチャー企業で採用コンサルタントとして求人広告や人材紹介の営業に従事。
    2020年にさつき株式会社へ入社し、教育機関向け電子黒板『MIRAI TOUCH』の営業に携わる。年間1,000台以上の電子黒板を教育機関へ販売し、2019年よりマーケティング・広報・販促企画を担当。現在では、法人向けデジタルホワイトボード『MIRAI TOUCH Biz』の立ち上げ、プロモーションに加え、営業活動も並行して行っている。

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