近年、テクノロジーの進化と働き方の多様化により、オフィスから遠く離れた場所で働くリモートワークが一般的になっています。
こうした環境の中では、上司・部下・同僚・取引先など、あらゆる関係者とスムーズに意思疎通を図るために、遠隔コミュニケーションの確立が欠かせません。
この記事では、遠隔地コミュニケーションの定義や円滑なコミュニケーションを実現する方法、メリットや課題、おすすめのツールについてご紹介します。
遠隔地コミュニケーションとは?
遠隔地コミュニケーションとは、リモートワークコミュニケーションとも呼ばれ、地理的に離れた場所にいる人々が動画や音声、チャットツールを通じて情報の共有や交換を行うことを指します。
働き方の多様化が進む中で、リモートコミュニケーションやオンラインコミュニケーションといった手段は、企業活動において欠かせない要素となっております。
また、現代ビジネスでは対面でのやり取りが難しい状況が増えており、非対面コミュニケーションの重要性が高まっています。特に、企業にはリモートワークやテレワークの導入により、場所にとらわれないコミュニケーション環境の構築が求められています。
遠隔地コミュニケーションを円滑にする方法
遠隔地コミュニケーションを円滑にする方法を3つ紹介します。
- コミュニケーションツールの活用
- 情報の共有と透明性の確保
- テレワークでのルール作り
コミュニケーションツールの活用
リモートワークを行う際は、スムーズにコミュニケーションが取れるツールの活用が不可欠です。
ビデオ会議、チャット、プロジェクト管理ツールなどを駆使して、円滑な情報共有と連携を実現しましょう。
情報の共有と透明性の確保
情報や各チームメンバーの稼働状況など、業務を行ううえでの透明性は確保しましょう。属人化を防ぎ、誰でも必要な情報にアクセスできる環境を整備することが重要です。
また、情報共有を徹底することで、チーム全体が同じ目標に向かって協力しやすくなります。
定期的な情報更新や最新情報の共有、申し送り事項などは、週次報告や日時報告を通じて、プロジェクトの進捗状況を共有した方が良いでしょう。
テレワークでのルール作り
テレワークでは、柔軟性と効率性を両立させるために、ルールが必要です。
作業時間やコミュニケーションのルールを定め、円滑なリモートワークを実現しましょう。
例えば、ついつい伸びてしまいがちなオンライン会議などは、事前に開催時間を決めたり、定時以降の連絡は避けたりと、オンとオフの切り替えを徹底しましょう。
遠隔地コミュニケーションのメリット
遠隔地コミュニケーションのメリットを3つ紹介します。
- 柔軟性と効率性
- コスト削減
- ワークライフバランスの向上
柔軟性と効率性
リモートワークは、時間や場所にとらわれず働ける柔軟な働き方を可能にします。また、オフィスに通勤する必要がなくなることで、業務に集中できる時間を増やし、より効率的に業務を進められることが期待できます。
出産・育児、介護など、忙しい方でも自分自身の予定を調整しながら働くことができるため、キャリアを諦めない働き方も可能でしょう。
コスト削減
オフィススペースや通勤費用の削減により、企業や個人がコストを節約できるのもリモートワークのメリットの一つです。
インターネット環境さえあれば、遠隔地でもコミュニケーションは取れるので、コスト削減のメリットは大きいでしょう。
ワークライフバランスの向上
リモートワークは働き方の選択肢を広げ、ワークライフバランスの向上に寄与します。このような環境は、働きやすさを重視する現代の人材ニーズにも合致し、企業の採用競争力の向上にもつながります。
遠隔地コミュニケーションの課題

便利な遠隔地コミュニケーションですが、気にするべき課題も存在します。3つの課題を紹介します。
- 伝え方は配慮が必要
- インターネット環境に問題がないか
- チームメンバーの孤独感やモチベーションの低下
伝え方は配慮が必要
非対面でのコミュニケーションでは、言葉選びや表現に注意が必要です。
誤解を避けるためには、明確かつ配慮のあるコミュニケーションが求められます。
部下とのコミュニケーションを行う場合、チャットやメールなどでやり取りをしたものの話が通じていなさそう、難しい業務を依頼するなどでは、部下の性格や物事の捉え方も配慮したうえで、オンライン会議などで表情を確認しながら、コミュニケーションを取る必要もあるでしょう。
インターネット環境に問題がないか
リモートワークでは、安定したインターネット接続が不可欠です。
接続に問題があると、遠隔地コミュニケーションや業務が滞る可能性があります。
チームメンバーの孤独感やモチベーションの低下
リモートワークにおいては、対面でのコミュニケーション不足からくる孤独感やモチベーションの低下が課題となります。
定期的にメンタルケアを行ったり、オンラインや時には対面での交流イベントが重要です。
遠隔地コミュニケーションのおすすめツール
遠隔地コミュニケーションにおいて、おすすめのツールをそれぞれ紹介します。
- デジタルホワイトボード(ミライタッチBiz)
- WEB会議ツール(Google Meet、Microsoft Teams)
- チャットツール(Chatwork、LINE WORKS)
- バーチャルオフィスツール(Remotty、Remo)
ミライタッチBiz
引用元:https://mirai-touch.com/biz/
ミライタッチBizは、遠隔地でのコミュニケーションを円滑に進めることが可能なデジタルホワイトボードです。
会議室に設置し、現場と遠隔地のメンバーを繋ぎ、ビデオ会議やオンラインホワイトボード機能などを組み合わせ、リアルタイムでの情報共有が可能です。
その場で資料の書込みや共有ができたり、大画面を通して会議するため、議論に没入できる点が特長です。
ミライタッチBizの詳細は「デジタルホワイトボードならミライタッチビズ」からご確認ください。
WEB会議ツール(Google Meet、Microsoft Teams)
引用元:Google Meet
引用元:Microsoft Teams
Google MeetはGoogle、Microsoft TeamsはMicrosoftが提供するオンライン会議ツールです。
それぞれのツールの特徴は以下の通りです。
Google Meet | Microsoft Teams | |
チャット機能 | 会議中のチャットのみ | チーム・プロジェクト単位の常設チャット |
ファイル共有 | Googleドライブ連携 | OneDrive連携 |
カレンダー連携 | Googleカレンダー | Outlookカレンダー |
利用用途 | シンプルな会議向け | チーム・組織全体の業務向け |
利用料金 | 無料版:無料 Business Starter:月額600円/ユーザーBusiness Standard:月額1,200円/ユーザーBusiness Plus:月額2,040円/ユーザー | 無料版:無料Microsoft Teams Essentials:月額599円/ユーザーMicrosoft 365 Business Basic:月額899円/ユーザーMicrosoft 365 Business Standard:月額1,716円/ユーザー |
レコーディング機能 | 一部プランで対応 | 一部プランで対応 |
おおまかな性能は変わらないので、自社の状況やOSに合ったツールを導入しましょう。
チャットツール(Chatwork、LINE WORKS)
引用元:Chatwork
引用元:LINE WORKS
Chatworkは株式会社kubell、LINE WORKSはLINE WORKS株式会社が提供するチャット形式のコミュニケーションツールです。
ビジネス用のチャットサービスとされており、国内で高い人気を獲得しています。
それぞれのツールの特徴は以下の通りです。
Chatwork | LINE WORKS | |
チャット機能 | シンプルで直感的なUI | LINEに近い使用感 |
ファイル共有 | Googleドライブ連携 | OneDrive連携 |
タスク管理 | チャットと同画面で進捗確認可能 | 基本的なタスク管理機能あり |
アンケート機能 | 未対応 | アンケート作成・集計が可能 |
音声・ビデオ通話 | 音声通話:最大100人ビデオ通話:最大14人 | 最大人数200人 |
利用料金 | ビジネス:500円(年間契約)エンタープライズ:800円(年間契約) | スタンダード:450円(年間契約)アドバンスト:800円(年間契約) |
ビジネスChatGPTのみで使うのであればChatwork、大人数での打ち合わせが多い場合はLINE WORKSの方がおすすめです。
バーチャルオフィスツール(Remotty、Remo)
引用元:Remotty
引用元:Remo
Remottyは株式会社ソニックガーデン、Remoはリモ・ジャパン合同会社が提供しているバーチャルオフィスツールです。
どちらもオンライン上でオフィスにいるような感覚で、気軽に雑談や相談ができるツールです。
それぞれのツールの特徴について、見ていきましょう。
Remotty | Remo | |
主な用途 | 日常的なリモートワーク、チーム内コミュニケーション | オンラインイベント、カンファレンス、懇親会 |
仮想空間の表現 | ・アバターなし・顔写真やステータス表示で在席状況を可視化 | ・仮想オフィス空間に座席や会議室を配置・視覚的にリアルなオフィスを再現 |
コミュニケーション機能 | ・チャット(つぶやき機能)・音声通話・ビデオ会議・ステータス表示 | ・ビデオ会議・チャット・ホワイトボード・ステータス表示 |
ツールの特徴 | ・2分間隔の自動撮影による在席確認が可能・カレンダー連携・複数ルームの作成・SlackやZoomとの連携 | ・ホワイトボード機能・文字起こし機能・ゲスト招待機能・多彩なレイアウトデザイン選択可能 |
対応デバイス | ・PC・スマートフォン・タブレット | PC・スマートフォン・タブレット |
利用料金 | 月額3,500円(税抜)から | 月額3,000円(税抜)〜 |
普段のビジネスで使う際にはRemotty、オンラインイベント、カンファレンスで主に使う場合は、Remoの方が向いているといえるでしょう。
まとめ
遠隔地コミュニケーションを円滑に進めるためには、適切なツールの活用が鍵となります。デジタルホワイトボードやWEB会議ツール、チャットツールを適切に選定し活用することで、遠隔地でもチームワークを向上させ、より効率的で生産的な働き方を実現することができるでしょう。