ミライタッチbiz

【京都市左京区役所 実証実験レポート①】防災はもちろん、地域のイベントにも『MIRAI TOUCH Biz』を活用。

京都市左京区役所業種:行政機関・地方自治体会社規模:非公開

導入前の課題

災害時、区役所と出張所間でのタイムリーな状況確認や情報共有が難しかった。

京都市の北東部に位置する左京区は、南北約35km、東西約12kmにわたる広大な行政区。区役所のある市街地と、北部山間部にある花背・久多の2つの出張所は距離が離れており、狭い峠道もあることから、大規模災害時には交通が寸断される恐れがある。そのため、緊急時に正しい対策や判断が行えるよう、現地の状況を迅速かつ正確に伝えるデジタルツールが求められていた。

導入後の効果

防災利用や緊急時の情報共有はもちろんのこと、日頃のオンライン会議や地域住民に向けたイベントでもMIRAI TOUCH Bizが活躍。

左京区役所、花背出張所、久多出張所の3拠点にMIRAI TOUCH Bizを配備。雨雲レーダーのモニタリングや警報・注意報のチェックなど、日常的な防災活動が行いやすくなった。また実際に、火災が起こった際の現場確認にも役立った。

また、これまでは対面で行っていた3拠点間の会議をオンライン化。移動にかかる時間やコストが大幅に削減された。その他、区役所と花背出張所を繋いでのオンライン料理教室も実施。今後さらに多くのオンラインイベントの開催が期待されている。

2025年3月25日に、さつき株式会社、株式会社 日本HP、京都市左京区役所の3者間で締結した「左京区北部山間地域における災害時等のデジタル化推進に関する協定」。左京区役所が災害時や平常時に実施する業務にデジタル機器を無償提供し、実証実験と効果検証を行うことを取り決めた協定です。

詳しくは、こちらの記事をご確認ください。

京都市左京区役所と「災害時等のデジタル化推進に関する協定」を締結。実証実験と効果検証を進めています。

今回は、協定締結から約半年が経過した京都市左京区役所にインタビューを実施。『MIRAI TOUCH Biz』をはじめとしたデジタル機器の使用感や、現在の活用状況、そして今後の展望についてお話を伺いました。

カメラもスピーカーも驚くほど高性能で、使いやすい

右から、

京都市左京区役所 花脊出張所長 河野 充男

京都市左京区役所 地域力推進室 地域防災係長 中出 浩司

京都市左京区役所 地域力推進室 北藤 拓

――実証実験を開始して約半年経ちましたが、使用感はいかがですか?

河野:

今回の協定締結により、電子黒板『MIRAI TOUCH Biz』と専用スタンド、PCユニット、ポータブル電源、そして株式会社日本HPの会議室・オープンスペース用USB接続ビデオバー『Poly Studio USB』、大容量インクタンクプリンター『HP Smart Tank 7305』を提供いただきました。

結論から言うと、どの機器も日々の業務に欠かせない存在となっています。たとえばMIRAI TOUCH Bizやビデオバーを使ったWeb会議では、人を認識して自動でズームしてくれる機能が大活躍しています。話している人に合わせてカメラが素早く切り替わるスピード感には、当初とても驚かされました。

スピーカーの性能も非常に高いです。10m離れた場所からでも音声がクリアに聞こえるんです。先日、オンライン地域イベントを実施した際も、参加者の80代の方からも「よう聞こえるわ」と太鼓判をいただきました(笑)。

中出:

今までの会議は基本的にすべて対面で行っていたのですが、MIRAI TOUCH Bizが使いやすいこともあり、今ではオンラインでの会議が当たり前になっています。この地域は冬場に道路が凍結するため、出張所へ出向く会議はいつも大変でしたが、おかげさまでその手間と時間が省けるようになりました。

防災、災害対応、会議、イベント… 利用の幅はさらに広がっています


――MIRAI TOUCH Bizや周辺機器をどんなシーンで活用していますか?

河野:

まず、日々の防災活動や防災情報の発信に常用しています。普段はMIRAI TOUCH Bizの画面を4分割にして、各気象データや各地域のアラート情報が分かるWebサイト、ニュース番組が流れるYouTubeなどをそれぞれのウィンドウで開いて表示しています。画面が大きいのでとても便利ですね。

また、京都市内の防災に関する会議では、MIRAI TOUCH Biz上でGoogleマップを開き、山崩れの恐れがある場所などを確認しました。防災の観点からも非常に有意義な打ち合わせができたと担当者から報告を受けています。

北藤:

実際に、区内で火災が起きた際には、私たちが現場に行ってその状況をスマートフォンで撮影し、区役所にいる課長や区長にリアルタイムで見てもらったこともありました。Google meetなどのWeb会議システムは、スマホやタブレットからでも気軽に利用できるため、災害現場の状況をリアルタイムに伝えるには最適なツールだと思います。

河野:

そして現在は、防災やWeb会議だけでなく、地域住民の方々に向けたイベントにもMIRAI TOUCH Bizを活用しようとしています。先日は、区役所と花背出張所を繋いでのオンライン料理教室を開催しました。途中で突発的なトラブルが発生してしまったものの、最終的には区役所に集まった学生さんと、花背出張所から参加した高齢者の方々がオンライン上で世代を超えて会話する、温かな交流の場を作ることができました。

地域活性化やインフラ整備の効率化など、MIRAI TOUCH Bizであらゆる課題の解決へ

――今後、MIRAI TOUCH Bizや周辺機器をどのように活用していきたいですか?

河野:

オンライン料理教室に参加した皆さんに「今後、どんなオンラインイベントに参加してみたいか」というアンケートを取ったところ、「健康体操やクッキングなどの健康教室に参加したい」「パソコン・スマホの使い方講座を開いてほしい」「防犯対策を教えてほしい」など、非常にさまざまな回答をいただきました。

左京区は縦に長い地域であり、北部に位置する久多エリアや花背エリアなどの山間部にお住まいの方、さらに自動車の運転が難しい高齢者の方であれば、数十キロ離れた区役所がある南部までなかなか行きにくいという問題がこれまでにありました。南部エリアの左京区役所で開催することが多かった地域イベントを、出張所にあるMIRAI TOUCH Bizを通してオンラインでも開催できるようになれば、山間部の方々の暮らしがより楽しく豊かなものになるはず。地域活性化に向けて、積極的に実現できればと考えています。

今考えているのは、講師と一緒に体を動かす「介護予防のための花背体操教室」のオンライン化や、参加した方が各々の特技を披露する発表会、地域対抗のビブリオバトル…など。その他にもMIRAI TOUCH Bizに内蔵されている「書画カメラを使って絵本の読み聞かせ会ができたら」なんて意見も出ています。

河野:

また、すでに活用が始まっているのですが、MIRAI TOUCH Bizは土木業界でも大活躍する機器だと思います。左京区で道路工事を行う際、これまでは建設・土木事務所の担当者がわざわざ各地に出向き、地域の住民や関係部署に道路計画を説明していました。さらに説明は紙資料で行うため、現地の状況に関する理解が難しく、何度も会議を重ねる必要があったんです。

しかしMIRAI TOUCH BizがあればWebで会議ができますし、Googleマップやストリートビューで関係者全員が視覚的にとらえることができ、現地に行かずとも正確に状況を把握できるようになります。

さらに画期的なのが、MIRAI TOUCH Bizの書き込み機能です。画面に直接書き込みができるので、「この道路をこうしたい」「ここの幅を広げたい」といったイメージをすぐに伝えることができます。付属のプリンターで、そのまま紙に印刷できるのもポイントが高いですね。かなりスピーディーに会議を進められるので、担当者の方々から好評をいただいています!

MIRAI TOUCH Bizは、防災や緊急時の対応はもちろんのこと、インフラ整備や地域活性化など、どんな分野でも活用できる万能ツールです。今後さらに使い方をマスターしたら、ますます手放せない存在になりそうですね。

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